ポートフォリオとは、そもそも建築家やジャーナリストの持っている「作品歴」や「活動歴」のことを指します。ポートフォリオのもともとの意味は、紙バサミ、折りかばん、書類入れの意味があります。その機能は、文字、写真、データから得られる情報がばらばらにならないように1つにするものです。ポートフォリオへ、目標、実習の成果、学習のプロセスなどを記録し、振り返りを行うことで自己成長へのモチベーションを高める効能があります。

ポートフォリオには、3つの要素が含まれています。目標、実践、振り返りです。当院の実務実習では、実習開始のオリエンテーションで、実習の目標を決めて実習の手引きに記入します。実践する、すなわち実習の内容を記録します。そして、自らの言動を振り返るという作業をします。振り返りの基本は、自己評価です。あくまでも、自己評価で自らの達成度や理解度、できたこと・できなかったことを明らかにします。自己評価がきちんとできれば、次の目標につながり、何をすればよいのかが明確になります。地道な作業ですが、この繰り返しがポートフォリオの大事なところです。

実習中に少しずつ作成したポートフォリオをもとに、全体を振り返るという作業をします。実習の成果(例えば発表課題)がどう評価されたかも大切ですが、課題を作成する過程や実習の中でどのように学んでいるのかというプロセスも大切なことです。ポートフォリオの概念は、最初はわかりにくく、振り返りとはどういうことかつかめないこともあると思います。ポートフォリオには、指導薬剤師からのコメントも記入されますので参考にしてください。