実務実習教育

薬剤部では薬学部6年制での11週間の病院実務実習を担当しています。本実習では三現主義(現場を見る、現物を見る、現実的に考えること)を、教育理念としています。実務実習ですので、現場での見学および体験はもちろんですが、薬剤師の指導のもとに発表課題やSGDを通して、臨床現場の課題に向き合うことで将来次世代の薬剤師として活躍できる教育を展開しています。詳細は薬学部実務実習を参照してください。

臨床医薬品治療学Ⅰ<4年生>

授業概要

薬剤師が積極的に「薬物治療」に参画するためには、薬物治療の評価に必要な各種情報の収集、薬物治療を評価するための情報の整理・解析、薬物治療の評価、問題点解決、防止のための計画を行う必要がある。すなわち、薬学的知識のみでは適正な薬物治療を実践することはできない。本授業では、適正な薬物治療を行うための上記に示した一連のサイクルを実施し、グループ討議により理解を深めていく。本授業は教員と附属病院薬剤部の薬剤師によって行う。

授業目標

薬物治療における各疾患および患者の情報収集能力、解析能力、評価能力、計画立案能力を実践的症例より学び、これら能力を習得することを目標とする。また、各疾患の薬学的基礎知識の習得も行う。

授業担当教員・薬剤師

千堂年昭(教授)、北村佳久(准教授)、藤原聡子(薬剤主任)、猪田宏美(薬剤主任)、鍛治園 誠(薬剤主任)、小川 敦(薬剤主任)、江角 悟(薬剤主任)、槇田崇志(薬剤主任)、錦織淳美、晴田佑介、小川瑤子、正岡康幸、日野隼人

授業計画(案)

第1回目 授業計画・臨床医薬品治療学概論
第2回目 イントロダクション・授業の進め方
第3回目 高血圧症
第4回目 狭心症
第5回目 糖尿病
第6回目 慢性腎不全
第7回目 脳梗塞
第8回目 精神疾患
第9・10回目 感染症
第11回目 中間総括
第12回目 肺がん
第13回目 肝がん
第14回目 乳がん
第15回目 大腸がん
第16・17回目 緩和医療
第18―21回目 栄養管理
第22・23回目 総合演習
第24回日 総括・確認試験

岡山大学薬学部薬学科 早期体験学習 <1年生>

薬剤部では、薬学部薬学科1年生に対する「早期体験学習」において、部内の見学および病院薬剤師の体験を薬学部教員と協働で実施しています。早期体験学習は、入学して間もない1年生が、実際に医療の現場を見学・体験し、これまでふんわりとしていた病院薬剤師のイメージを明確化することで、今後6年間の学びに対するモチベーションを高めます。本科目の中で、1年生は部内の全ての部署を回り、各部署の業務内容を見学することに加えて、部署担当薬剤師との対話、さらには模擬症例に対して業務を体験します。また、本科目の最後に実施される報告会においても部員が参加しており、病院薬剤師としての立場から、今後どのような学びが必要かを学生と議論しています。このように、入学後早期から薬剤部と薬学部とが強く連携した教育を提供することによって、次世代を担う病院薬剤師の育成に貢献しています。