報道のお知らせ:薬事日報(2023年7月28日)「2剤併用で心筋炎リスク増‐副作用ビッグデータ解析―岡山大学研究グループ」

2023年8月10日

岡山大学病院薬剤部の濱野裕章講師と座間味義人教授は、共同研究グループの下越病院の三星悟薬剤師、カリフォルニア大学アーバイン校のAya F. Ozaki助教とPranav Patel教授、徳島大学病院薬剤部の石澤啓介教授、岡山大学学術研究院医歯薬学域の小山敏広准教授、名古屋大学大学院情報学研究科生命情報論講座の山西芳裕教授、国立医薬品食品衛生研究所薬理部の諫田泰成部長と連携して、医療情報ビッグデータを活用したデータサイエンスにより、免疫チェックポイント阻害剤による心筋炎のリスク因子を明らかにしました。本研究内容が薬事日報に報道されました。

本研究では、免疫チェックポイント阻害剤とチアジド系利尿剤の併用が心筋炎の発症リスクを高めることが確認されました。これらの薬物は心血管イベントの治療において重要な役割を果たしていますが、個々の薬物の副作用リスクについての研究が進められ、心筋炎発症時の最適な薬物療法の選択につながる可能性が期待されています。これらの研究成果は患者個々の状態に合わせた最適な薬物治療の選択、つまり、薬物治療の個別化の推進に寄与する可能性があります。

本研究成果は、2023年6月12日に癌研究の国際医学雑誌である「International Journal of Cancer」にオンライン版として掲載されました。

論文情報

  • 論文名
    Association between immune checkpoint inhibitor‐induced myocarditis and concomitant use of thiazide diuretics
  • 邦題名
    「免疫チェックポイント阻害剤による心筋炎とチアジド系利尿剤の併用との関連性」
  • 掲載紙
    International Journal of Cancer (Impact Factor: 7.316)
    D O I:10.1002/ijc.34616.
  • メディア・報告書・パンフレット等

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