メンター制度
岡山大学病院薬剤部では新人薬剤師を対象にメンター制度を2014年度より発足いたしました。メンターとは、仕事上の課題の解決を援助してキャリアの発達を支え、職場内での精神的な悩みや問題点に相談に乗ってくれる先輩です。新人薬剤師が仕事に慣れるまでサポートが主な役割になります。
当院のメンター制度では、1年目の薬剤師(メンティ)に対して、日々の業務について直接指導を行う指導係とは別に、他室の薬剤師(2年目以上)をメンターとしています。メンティは、メンターからさまざまなサポートを得られるだけでなく、他室の薬剤師とコミュニケーションをとるきっかけになります。メンタリングを受けるメンティはもちろんですが、新人1年目と関わるメンターも大いに成長できる1年となるでしょう。
具体的には、メンティはメンターと約束をして、定期的に面談を行います。面談の際に、当院独自に作成した新人薬剤師のためのチェックシートを用いて、薬剤部のシステムや身につけるべき知識やスキルをメンターから教えてもらいます。メンターは、面談シートへ面談結果を記入して、メンター制度推進委員会へ報告します。メンターとメンティは、1対1の関係ですが、メンターが1人で解決できないときには、推進委員会がサポートします。
薬剤部内勉強会
当院薬剤部では入局2年目以降は病棟での薬剤管理指導にも携わっていきます。薬剤管理指導業務には薬学部で学んだ基礎的な薬学的知識に加え、患者とのコミュニケーション能力や問題解決能力、実際の症例へ応用する力を身につけることが必要となります。これらの能力の向上を目指し、当院薬剤部では、経験年数3年以上の薬剤師がファシリテーターとなり、新人薬剤師を対象に講義や確認テスト、SGD(small group discussion)を組み込んだ形式の勉強会を開催しています。
講義にて病態や薬剤に関する基礎知識を高め、確認テストによる知識の定着を図っています。また、SGDでは糖尿病や乳癌などの模擬症例を使用し、症例の問題点を挙げその解決方法をディスカッションしながら、幅広い視点を身につけていきます。
このように、当院薬剤部では患者様の安全・安心な薬物療法実施のため薬剤師としての臨床能力の向上に努めています。